自分の感覚を信じる、視点が変わると人生が変わる
短大卒業後、日銀に入行しました。ミクロよりマクロな視点で物事を捉えることが自分には合うと感じていましたから、この職場は面白そうだと感じたのです。ところが、初めの配属先は、ミクロな視点を要する部署でした。それが要因だったのかは分かりませんが、「合わない」と感じながらの勤務でした。その一方で様々な出会いに恵まれ、仕事を通して成長をすることができました。その後さまざまな部署を経験する中で、一人一人の人の存在や気持ちを、立場や役職ではなく、生身の人間としてもっと尊重したい、という願いが沸きました。
人間関係が難しい部署に所属していた頃、その閉塞感を改善するため、カウンセリングや心理学、コーチング、NLP心理学等を徹底して学んでいた時があります。学ぶ過程で「なぜ辛いと感じるのか?」の原因が分かることで楽になり、自己尊重感を高く持つことさえできれば、ビジネス、プライベートいずれの面においても何事もうまく回り、ノウハウなど必要がないということ、同時にほんの少しのコツを知るだけでコミュニケーション上の問題等も相当量改善されるということも実感できました。また、視点を変えることで出来事に対する捉え方が変わり、自己信頼感が高まるという経験をしたことが大きな転機になったと感じています。
勤続15年は無意識に刷り込まれる組織風土の影響や人の心理が経済動向やビジネスに与える影響の大きさを教えてくれました。また、真に日本や世界にとって必要なものを見極める目を養わせていただいたと思っています。自己信頼感が高まることで、「未来に不安を抱いて行動を制限する」という状態から、「未来に可能性を見出し、思いに従って行動する」という状態に生き方がシフトしました。
この経験から、「誰でも自分の信じる道に従って生きることは可能で、その道とは内なる感覚が示してくれるものである。そのために、内なる感覚に気付くための感性、感覚を磨くことと、自身への信頼感を深めることが大切である。」と考えるに至りました。私は、「感性、感覚を磨き、自分を知る」「視点を拡大する」ことを通して、自己尊重感、自己信頼感を高め、他の誰のものでもない、その人本来の望む未来を生きることを支援しています。
「人育て」
次世代を担う子どもや若者たちに生きる指針や哲学、生き方を教えること、つまり「人育て」こそがものづくりやインフラ整備や環境を整える以前に最も重要なことなのではないかと考えています。そして、そのための情報を収集し、対話し、子供や次世代に接する世代の方に、必要と思われる情報を共有し、ともに未来を創っていきたいと思っています。
人はその人が育つ過程で体験、経験したことに対して、その受け止め方によりある特定の条件付け(プログラミング)ができます。例えば食べ物の好き嫌いや、高所恐怖症、犬恐怖症をはじめとした恐怖症、幼いころお母さんに繰り返し言われた言葉などがその例です。条件付け(プログラミング)の仕組みを知らずにいることは、パソコンにかつて導入したソフトを、環境や時代が変わってもバージョンアップしないでいるような状態と似ています。幼いころには自分の身を守るために必要だったかもしれない条件付けも、大人になった今、なくても不自由をしないということがあります。そればかりか、日常生活や望む未来の実現に制限をもたらしているものもあるでしょう。
こうした条件付けは、気付かないままでいると一生涯その影響を受け続け不自由を感じることがあり得ますが、気付くことさえできれば、そこから解放され、自由になることができます。
コア・クリエーションズでは、この条件付けを意識的に気付いて解放する一連の手順を「コンシャス・リリース・メソッド」と名付け、このメソッドを普及することにも注力しています。